他社との比較



◆大手・中堅予備校との比較

    大手および中堅の予備校の授業は一斉授業である。授業時間以外でも指導をす
   ると謳う予備校があるかもしれないが、実質それは無理だ。非常勤講師は授業時
   間契約だから契約時間以外のサービスを喜ばないし、専任講師は目いっぱい授業
   が課せられていて、生徒個人個人と向き合う余裕はない。
    高校生の小論文の授業については文学部志望から医学部志望まで、それなりに
   書ける生徒から全く書けない生徒まで、ごちゃまぜのところが多い。各週で論文
   を書かせて、翌週返却というところが多いが、あいだが1週間ある。1週間のあ
   いだに書き手は自分が何を書いたか忘れる。しかも授業者と添削者が違う。これ
   では議論もなにも起こらない、ただの事務処理である。

◆通信添削との比較

    通信添削においては書いたものが返ってくるのに最低2週間はかかる。添削者
   のアドバイスについて質問してみたいとか、もう一度書き直して見てもらいたい
   とか、という当然の要求が実質的には不可能である。しかも添削者がずっと同じ
   とは限らない。添削されたものについて質問し、議論する、そして、小論文や作
   文の場合は、また書き直してみる、その繰り返しが上達にはなくてはならないは
   ずだが、それは不可能に近い。「Z会体験記」参照。

◆学校の先生との比較

    学校の先生ならどうか。小論文や作文を学校の先生に個人的に見てもらえたら
   タダだからおいしい話だ。しかし学校の先生は多忙である。たいへんな手間暇が
   かかる小論文の指導を任せるのは酷というものだ。小論文の場合、歴史が若い科
   目で、しかも毎年新しい内容と形式が模索・採用されるため、指導する側はそれ
   に対応する日々の研鑚が必要である。まして個々の大学・学部・学科の出題傾向
   まで視野に入れての個人対応は、それ専門で長年毎日研究しているプロにしかで
   きない。残念ながらその余裕は学校の先生にはありえない。